工事進行基準とITベンダー

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ITベンダー社員の5割超が進行基準を知らず | 日経 xTECH(クロステック)
工事進行基準(こうじしんこうきじゅん) - ITmedia エンタープライズ
http://d.hatena.ne.jp/mzgc/20071002
ITサービス会社の営業と開発に大変革を迫る「工事進行基準」 | 日経 xTECH(クロステック)

さて、ソフトウェア自体が無形資産といわれるように形の見えないものであり、ソフトウェアの開発において進捗というのは、さらに見えにくい。

Sier自体の進捗管理をより徹底していくことで進捗率の精度の改善の余地はある。ただし、問題は、プロジェクト開始する上で、クライアント側にだって全体像がイメージ出来ていなかったり、細かい部分を指定できなかったりということが多々ある。建築で例えるならば、土台を突くって建物を建てながら、内装を考えたり、何階建てかを考えたり、外観のデザインを考えたりなどといったことが通常よくよく行われる。PMにとって正確な進捗を把握するためといった理由で、クライアントに詳細仕様を要求したりFixしたりはできない。

ソフトウェアという世界が、ハードではなく、ソフトであるというものである限り、宿命のように思える。しかも、最近では、Web2.0や、オンデマンド、クラウドといった、既存のような、柔軟でかつ常に拡張性のある形態が好まれ、実体がますます見えない状態なのに、それを形としてとらえるのはとても難しい。

工事完成基準は、実体を反映していない、という批判はあれど、完成してからその費用と収益を認識するわけだから、主観が入る余地がなく客観性は高い。一方、進行基準はばりばり主観性が入る。前者がいわばキャッシュフロー計算書みたいなものなのに対して、後者は損益計算書のようなもの。逆行してるような気がする。

ではまた